AIで一時期よく好まれていた言葉に「発見的」(Heuristic)がある。発見的推論機械とか。
ニューロベースの近年のAIに推論機構とか発見的探索などない。
集約による重み付けの変移、つまり過去の集約である。
ではAIでの論機思考/推論はどういう仕組みなのか。
自分の考えでは過去想起の加算機構(Mechanism for adding past recall)である。
単純な論理的意志判断。
思考は分岐とか判断とかの論理構造が山のようにあるのではない(かつてそういう方向で進んだ結果、組み合わせ爆発して辻褄が取れなくなったのがプロダクションシステムとかの旧AI)
この仕組みでは、状況に対して膨大な過去の想起を引き出し、それを重み付け選定した結果を現状に追加(加算)して再生することで結果を選定する。
思考の仕組みが加算で作られるため、人間の論理/文化は基本的に加算表現の組み合わせで構成できる仕組みになっている。
(単純な加算に出来ない部分はその部位ごとに階層的ブラックボックス化するので、表層構造はすべて加算である)
人に自由意志があるのか という問いにも間接的に答えが出ている。想起を自己と見なすか他者と見なすかの差だけである。
これらの機構がうまく働くためには、過去経験(意味付けされた繰り返し事象)を適切なサイズ/加算に適した形に自立的に区切る仕組みが重要である。