Skip to content
ホーキング博士の人工知能脅威の発言
ニューロエンジン
smalltalk
2014-12-10

ネットとかニュースでホーキング博士の人工知能脅威発言のニュースがよく取り上げられているが、その手のニュースに必ずといっていいほど悪役人工知能が出てくる小説やSF映画が参照されている。

これは以前から言っているように「人工知能を悪役にしておけば、とりあえずイデオロギーや人種問題で叩かれることがないので、悪役にしやすい」という側面があるから多いのであって、高度な人工知能が人類虐殺を考える根拠にはならない。小説の悪役はその時代の比喩で書かれることが多く、頭の固い人や知能が高い=エリートの人の比喩にしやすい面もある。

なので、とにかくニュースは「ホーキング博士の人工知能脅威発言」とSF映画をくっつけて報道するのは、ホーキング氏にも失礼であることを考えたほうがいい。

ホーキング氏が言わなくとも、人工知能はすでに適切な管理をしなければならない分野である。

本当に高度な人工知能が出てきたら、それは便利すぎて企業対立とか国家対立とかのいろいろな均衡を崩す可能性があるからである。

しかしそれは間違いなく大きな恩恵を連れてくる。

ただその手の大きな技術革新が、必ず負の側面を持ってきたように、人工知能も負の側面を持ってくる。

負の側面があるからといって、自動車や飛行機を止めるようなことは誰もしない。負の側面以上の恩恵があるからである。

ホーキング博士は「人工知能が人類を終わらせる可能性がある」と言っているらしいが、「人工知能が文明の担い手を人類から人工知能に追い落とす可能性が高い」というのがせいぜいだと思っている。

人類が文明の担い手でなくなるのは、人類虐殺の意味でもなく、人類貧困の意味でもない。そこに直接の不幸は意味されていない。

下手すれば人類の差別の歴史を緩和する可能性もある。

人工知能で不幸な時代が来るとすれば「人工知能を一部の人達が独占して、その人達が強権的武器として人工知能を使ったとき」である。

そして恩恵がある限り技術革新は止められない。だから適切な管理が必要なのは正しい。

「人工知能が文明の進歩を加速することで、人類の文明活動を終わらせる可能性がある」のはむしろ新しい時代の幸福を作り出す可能性がある。