主観と客観の定義

主観とか客観とかいう概念は人にしかないようなニュアンスがあるが、これを科学的・工学的に定義できるものか。

主観というのは人によってケースバイケースで決められるもので一貫した定義はないように見えますが、実はわりと明確です。

例:

記述1:ある客Aが、なじみの店を店Xから別の店Yに変えました。

記述2:客Aにとっては「買い物の店Xを店Yに変更した」という状態です。

記述3:店Xにとっては「客Aが減った」という状態です。

記述4:店Yにとっては「客Aが増えた」という状態です。

客Aにとっては看板が変わったという以外に何も変化はありません。今までどうりに買い物ができます。

店XとYにとっては客が増減したという大きな変化です。

客観で言えば記述1のように一言で言えます。

主観観測した場合、A,X,Yそれぞれにまったく状態が異なります。記述2,3,4です。

客観と主観はこの形式にすべて帰着します。

客観は記述1の1行で言えますが、主観は3行必要とします。

この2行の差を客観による情報の整理と見なすか、客観による情報の欠落と見なすのか。

通常は客観による情報の整理です。ただ主観のほうが注視点(~にとっては)が常に明確で単純です。

あらゆる世界の事象は客観視点の一言で説明できることはごく一部です。

膨大な量の主観視点をまとめて処理する方法・表現する方法を必要とされています。

P.S.

論理や科学は記述1と(記述2+記述3+記述4)は完全に等しいとして考えます。

知的システムは記述1と(記述2+記述3+記述4)は別物として扱わなければならないし、記述1と記述2+3+4では相互に損失した情報があると扱うべきです。

P.S.2

昔は人工知能システムは(記述2+記述3+記述4)から記述1を導出するシステムと思われてましたが、それは知的処理のごく一部です。記述2,3,4を個々に処理する方法の確立が重要となります。