よい傷

失敗をなかったことにはできないということは、すなわち
すべてのものはしだいに傷ついていく ということだ。
傷のないものを望むというのは、未熟なものを望むということだろう。
絵画を見るときに、絵の具はキャンバスについた傷だと解釈する観点もある。
未使用キャンバスが、絵の具という傷をつけて、ゴミになるのか、美術館にたいそう大事に掲げられるのかを誰が判断するのかは私は知らないが、
一つ言えるのは
よい傷は無傷より尊ばれる。
ということだ。