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崖の上のポニョ
yahooj-port
映画
2008-07-30

通院のために早上がりして、病院の後に崖の上のポニョを見てきました。 これはタイトルや画像のイメージから「となりのトトロ」の方向だと思ってみると外すかもです。 これは作品方向としては「となりのトトロ」というより、「千と千尋の神隠し」や「ハウルの動く城」の方向性に近く、あえて言えば「トトロ」より「パンダコパンダ」に近いという感触です。 パンダコパンダは小さい頃映画館で本物を見たわけで、本当にその日の夜寝られなかったんですよー。 あまりにワクワクしてですね(^^ で次の日の夜に映画館のパンフレットが欲しいって姉にめいいっぱいダダをこねまして、でももうパンフレットは売り切れていたらしく悔しくて数日泣いてました。 パンダコパンダはそれくらい私にインパクトがあったのですが、方向性がどう近いかというと まったくの日常風景から強引に非日常に持ち込まれて、それが日常のまま進むってところですね。 となりのトトロが、基本的に日常、その中にたまに強力な非日常が現れる というのに対して、崖の上のポニョは、日常で始まるけどある段階から強引に全体が非日常に押し込まれる、でも話の枠組みは常に日常である という形がパンダコパンダに近い。 ただ私としてはパンダコパンダが冒頭数分で見事に非日常を展開し終えたのに対して、崖の上のポニョがわりと日常から非日常に持ち込むのに時間をかけているのが、よいと思う人と不自然に思う人と評価がわかれるんじゃないかと感じます。 つまり時間をかけすぎている分、非日常の記述が少し薄くなっているという気もするわけで。 例えば途中でこのままでは世界の破滅になる という理由の説明がはっきりしなかったり。 非日常の世界で、ある事象が世界の破滅になるという理由は、きちんとへりくつを付けてあげないと説得力が欠けてかえって気になるのですよー。 ただそういうところが気になるというのは、私が歳を食ったからかもしれぬ。。。 私がパンダコパンダを見たのと同じくらいの歳の子なら、次の日の夜にやっぱり眠れなかったかもですが、そのあたりは今の子供のセンスが理解できるわけではないのでなんともです(^^ それとは別に・・・ この作品はハリウッド映画のように、2時間見て、あー爽快、おもしろかったー とはなりにくい作品性質です。 どういうことかというと フルコースを食べて、さぁメインディッシュです というときに、超高級サラダか、超高級スープが出てきたような印象。 メインディッシュには安くても肉か魚を食べたいものではありませぬか(^^; その意味で言うと、パンダコパンダが(たしか)怪獣映画の2本立てB面映画として置かれていた位置が絶妙だったと思うわけで。 なので変な言い方になるかもしれませんが、この作品は全国大ロードショウの目玉みたいな扱いをするのは映画を見に来た人に失礼かもしれない というくらいには言っておきます。 営業的には、今の宮崎作品を2本立てのB面に置くわけにはいかないんでしょうね。 おそらく2度、3度と見るとより味が見えてきて名作となる作品です。 ただ2度見ないとわからないという作品を、全国ロードショウのメインストリーム作品として置くのは個人的にはよろしくないと思います。 個人的には、きちんとエンターテインメントしている映画と2本合わせて見るのをお勧めしたいかなー。この1本だけで見るとどこかに食い足らなさが残ると思いますね。